有明海の海産物・レシピ

クマサルボウ(フネガイ科)

クマサルボウ(フネガイ科)
学名
Scapharca globosa ursus
地方名(方言)
サブロウガイ、ブーガイ
主な漁場
水深5m以深の海域
漁期
12月〜翌年の3月、4〜8月
主な漁法
ヘルメット 式潜水器、肩かけじょれん

サルボウ(モガイ)やアカガイの仲間である大型の二枚貝。サルボウよりかなり大きく、殻表には34〜36条(サルボウ:32条前後)の放射肋があり、その上を紫黒色の殻皮がおおっている。国内の主な分布域は有明海であるが、瀬戸内海にも分布すると言われている。

有明海では西岸域に多く、底質は砂質から泥質の広範囲にわたり、サルボウよりも沖合の主に水深10〜20mの海域に生息している。珪藻類等の植物プランクトンを餌として利用している。

産卵期はサルボウやハイガイとほぼ同じ7月上旬〜8月上旬で、盛期は7月中・下旬と考えられ、ふ化後20日ほど海中を漂った後、足糸を出し、タイラギやクマサルボウの成貝、イタボガキなどの貝殻に付着する。付着期間はサルボウに比べ2〜4倍長く、通常13〜14ケ月後には足糸を切り、そこから離れ、海底にすむようになる。1才で殻長約3cm、2才で約5cm、4才では8cmを超え、最大13cmを超えると推定されている。

肉の色は本物のアカガイに比べるとやや赤みが薄いが美味であり、刺身やすし種として利用されている。

(佐賀県水産課「佐賀のさかな図鑑」より)

前海もん有明海は干満の差が約6mあり、干潮時には沖合5〜7kmまで広大な干潟が広がります。 そこを棲みかとする生き物たちは珍しい姿・形をしていて「前海(まえうみ)もん」とも呼ばれています。