のりを知る・学ぶ

のりの生活史波乱万丈のりの一生

のりの生活史

秋の気配を感じたら、漁家にはピーンと張り詰めた空気が漂います。いよいよのりづくりのスタート、春が訪れる頃の漁期終了まで、片時の油断も許されないのです。

ノリ養殖はまず種づくりから始まります。春にノリ種の元となる フリー糸状体をカキ殻の中に植え付け、夏から秋にかけて有明海漁協の 培養場でカキ殻糸状体として成長を続けながら、殻胞子(ノリ種)を つくります。

10月初旬、水温が22〜23℃台になるとカキ殻糸状体から殻胞子を放出します。それがのり網に付着し、のり葉体として大きくなります。大きくなったのり葉体は無性的に再び自分の葉体から単胞子を出しのり網に付着します(一般に二次芽の着生と言います)。

これらの事を繰り返しながら、生長を続けます。これがのりの生活史(生活環)です。